動物取扱業
ペットホテルは、預かった犬や猫をどう扱う決まり?——環境省令は「顧客の動物を個々に収容」と、出すたびのケージの清掃・消毒を求めていた
初めての店に預けるとき、うちの子がどんなふうに過ごすのかが一番気になります。ペットホテルが守る管理の基準は、環境省令に書かれていて、顧客の動物は1頭ずつ分けて入れることになっています。
この記事を読むと、省令が預かる側に求めていることと、預ける前に店へ聞いておくと安心なことが分かります。
・保管業者は、顧客の動物を個々に収容する(親子など、一緒が妥当な場合を除く)
・動物を出すたびに、ケージ等の清掃と消毒を行う
・毎日の触れ合いと常時の給水には、「一時的に保管する」などの場合の例外が書かれている
預かる側の決まりは、どこに書いてあるの?
「第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令」です。令和3年環境省令第7号で、第一種動物取扱業者の基準は第2条にあります。
ペットホテルは、動物を預かる「保管」の業種として登録を受けて営む仕事です。登録と標識の確かめ方は、ペットホテルの登録と標識で整理しました。
環境省の報道発表では、施行の日は令和3年6月1日です。一部の規定は、施行の日が別に決められていました。
省令の第2条には、飼養施設と設備、従業者の員数、飼養の環境、病気などへの措置、展示や輸送などが、項目ごとに並んでいます。保管業者にだけ向けた書き方の項目も、その中にあります。
この記事で取り上げるのは、そのうち預ける人が店で見たり聞いたりして確かめやすい4つです。収容の仕方、ケージの清掃と消毒、触れ合い、給水の4つになります。
条文は、事業者が守る基準として書かれています。飼い主が守る決まりではないので、読むときは「店がどうすることになっているか」として読むと分かりやすくなります。
ほかの犬や猫と、同じ部屋に入れられるの?
原則は1頭ずつです。省令は、保管業者に次のように求めていました。
保管業者及び訓練業者にあっては、飼養又は保管をする動物間における感染性の疾病のまん延又は闘争の発生を防止するため、親、子、同腹子等とともに飼養又は保管をすることが妥当であると認められる場合を除き、顧客の動物を個々に収容すること。
理由は、感染する病気が広がることと、けんかを防ぐことの2つです。同じ家の親子などで一緒のほうがよい場合は、例外として書かれていました。
ケージは、きれいにしてくれるの?
動物を出すたびに、清掃と消毒をすることになっています。
保管業者及び訓練業者にあっては、(4)に掲げるもののほか、飼養又は保管をする動物を搬出するたびにケージ等の清掃及び消毒を行うこと。
前の子が使ったケージに、そのまま入れるのではありません。出すたびの清掃と消毒が、保管業者の基準です。
散歩や遊ぶ時間は、毎日あるの?
毎日の触れ合いが基準ですが、「一時的に保管する」場合などの例外が書かれています。
犬又は猫を飼養又は保管する場合には、散歩、遊具を用いた活動等を通じて、犬又は猫との触れ合いを毎日、行うこと。ただし、傷病動物の飼養若しくは保管をし、又は動物を一時的に保管する等特別な事情がある場合にあっては、この限りでない。
清潔な水を常に置くことも基準にあり、こちらにも同じ形の例外が付いていました。短い預かりが「一時的に保管する」に当たるかは、条文だけでは分かりません。散歩や遊ぶ時間が欲しいときは、預ける前に店へ聞いておくのが確かです。
| 見る所 | 省令の基準 | 例外の書き方 | 預ける前に聞くこと |
|---|---|---|---|
| 収容の仕方 | 顧客の動物を個々に収容 | 親・子・同腹子等と一緒が妥当な場合 | 1頭ずつの部屋かケージか |
| ケージの清掃と消毒 | 動物を出すたびに行う | 書かれていない | いつ清掃と消毒をしているか |
| 触れ合い | 散歩や遊具で毎日 | 傷病動物や、一時的に保管する等の特別な事情 | 散歩や遊ぶ時間があるか |
| 給水 | 清潔な水を常時 | 同上 | 水はいつも置いてあるか |
預ける前のチェックリスト
- 1頭ずつの部屋かケージで過ごすか
- ケージの清掃と消毒は、いつしているか
- 散歩や遊ぶ時間は、1日にどのくらいあるか
- 水はいつでも飲めるようになっているか
- 犬なら、鑑札と注射済票の扱いを聞かれたか
まとめ:あなたの場合はどれ?
- ほかの子との接触が心配:省令は個々の収容を求めている。1頭ずつかを店に聞く
- 長めに預ける:毎日の触れ合いがあるかを、預ける前に店で確かめる
- 病気の子を預ける:傷病動物は触れ合いの基準の例外に挙がっている。世話の仕方を店と決めておく
- 店が登録を受けているか知りたい:登録と標識の確かめ方へ
- 犬を預ける:狂犬病予防法の決まりは狂犬病予防法は誰に何を求めているかへ
こんなときは、この記事の話と違う
- 知人や家族に預ける:この省令は、第一種動物取扱業者などの事業者が守る基準です
- 預けている間のけがや病気の補償:省令には書かれていません。店の約款や同意書を確かめてください
よくある質問
基準を守っていない店は、どうなるの?
この記事で読んだ省令には、基準に沿っていない場合の扱いは書かれていませんでした。店が登録を受けているかは、登録と標識の確かめ方で、自治体の公開している一覧から確かめられます。
猫も、犬と同じ基準なの?
触れ合いと給水の基準は「犬又は猫」と書かれています。個々の収容と、ケージの清掃・消毒は、保管業者が預かる動物全体に向けた書き方でした。
出典
- e-Gov 法令検索「第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令」(令和3年環境省令第7号・第2条) https://laws.e-gov.go.jp/law/503M60001000007
- 環境省 報道発表「第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令等の公布について」 https://www.env.go.jp/press/109435.html
預ける前に、店の約款や説明で、預かり中の過ごし方をあわせてご確認ください。
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